テキストサイズ

「再会」と呼べる「出会い」

第9章 温もりバス

「悪いけど、今日は送って行く」

「…うん 」


なんだか
それ以上は断れなかった。

「マスター、
 ありがとうございました」

かけてもらったストール

よく見たら
誰かの手編みかな…
細かい模様編みになっている。

「また来てね」

マスターが温かく微笑む。


私達は店を出た。

…そう言えば今何時かな?
 バス、間に合うかな?

さっき着信だけ確認して、
時間の確認は出来なかったから




「あれ?」

「どうしたの?」

「…10分しか経ってない」

ヤマチャンと電話もしたし
もっと時間経ってるはずなのに
…なんで? 
まさか壊れたかな?

「まぁ、そんなもんだよ。」

「…?」

次朗君がにっこりと微笑む。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ