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「再会」と呼べる「出会い」

第10章 文明の利器

「あークソ
 やっぱり会えねーのかよ…」

優司先輩の表情が切なく濁った。
本当に会いたかったんだ…。

「帰るよ」

煙草を灰皿に捨てると
優司先輩は俺に背中を向けた。

「…お前さ、本当にミカとは
 只の幼なじみなんだよな?」

え 

「はい」

「…ちょっと安心
 つーかお前、やっぱ
 その身体だけあって強ぇのな。」

「…」

拗ねた表情でそう言い捨てると
優司先輩は資材置き場を出た。

車に乗り込み、
ミカの家を切なそうに見ると
また低音を響かせて去っていった。






俺の頭は酷く混乱している。
この感情は
一体どこへ持っていけばいい?


優司先輩は本気らしい。


本気なら
傷つけるようなことはしないか?

信じられるのか?




…いや



俺の中で蘇る
ミカの表情が否定する。

優司先輩ではない と。






俺にはどうすることも
出来なくなってしまったが…。







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