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「再会」と呼べる「出会い」

第1章 苦過ぎた初体験

「大丈夫?」



「凄い沈んだ顔してたから
 アイス、溶けてるよ」

ヤマチャンに指摘された通り、
溶け出したアイスが指先に流れる。

「…今更なんだけど
 やっぱり逃げたのは
 駄目だったかな…って」

「うん」

「……」

「ミカティは
 怖くなっちゃったんだよね?」

ミッチがフォローしてくれた。

……うん そうなんだけど……

「だよね、初めては…怖い
 だってアレが入っちゃうんでしょ?」

ヤマチャン リアル…。

「最初は痛いって言ってる子もいたしね」

「馴れると気持ちいいって
 アレ、本当かなぁ。
 気持ちいいって…
 そもそも、どんな感じかな…
 温泉に入った時の気持ちよさとか
 マッサージの時の気持ちよさとか
 …それとは違うよね、多分」

ミッチが難しい顔をしている。

「マンガとかだと
 みんな気持ち良さそうにしてるけど
 あんなの嘘って、
 言ってたの誰だっけ?
 詳しく聞いとけば良かったな…」

「確か、七瀬先輩だよ
 その話聞いて、七瀬先輩に
 片思いしてたニッキー(後輩の二木君)
 が凄いショック受けてたじゃん」

「あーっ!そうだっ!!
 あの時ニッキー、
 ショックが大き過ぎて気絶したよね」

「私もそれ、覚えてる!
 リョウ君がおんぶして、
 保健室まで運んだんだよね」

「そうそう 
 ハハ… まぁ、
 気持ちは分からなくもないけど」

「七瀬先輩、清楚なイメージが
 強過ぎたからねぇ
 私思ったけど、
 あの時ニッキーだけじゃなく、
 香田君(リョウ君)も
 ショック受けてたよね」

「うん だって涙出てた」

納得。

年上で、清楚で…
リョウ君の女の子の好みにドンピシャ。

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