「再会」と呼べる「出会い」
第14章 最強の彼女
初めて河原で会った時も
どこか普通じゃない感じがした。
瞳は紫色に光るし
全身真っ黒い服を着てるし。
やたら運動神経良過ぎで
こないだの、体育の時間には
有り得ない高さを飛んでたし。
でも お兄さんの隠土先生は…
普通っていうかクソ真面目?
若い先生独特の緩さが無い。
逆に次朗君はユルユルだし
本当に兄弟なんだよね?
ってみんなが言うほど
性格が対照的。
顔はなんとなく似てるけど。
「あーこれ?
空飛ぶ電球みたいなものだよ」
次朗君が苦笑いしたのが見えた。
ぱちん!
次朗君が指を鳴らした
と、同時に
私の喉の奥につっかえていたものが
取れたような気がした。
「…どういうこと?」
声が出た。
「なんであたしがあんたと
付き合ってる事になってるのよ?!」
「それ なんだけど」
また苦笑
ちゃんと説明して貰うわよ!
私は次朗君を睨んだ。