好きで、好きで、好きで。
第3章 さざ波
「で?」
「う?」
ニヤニヤして身体を乗り出す和美を、プリンを掬ったスプーンを加えたまま操は目をパチクリさせた。
「も~!こ・さ・か・くん!昨日学校案内したんでしょ~?」
「んー!うん!したよぉ~クレープ奢って貰った!」
「は?」
二口目を掬った操の手を掴み、ぐいっと顔を寄せる。
「クレープ?一緒に帰ったの?」
和美に険しい顔で睨まれ、操は小さく頷いた。
「紗理奈がいなくて寂しかったから..」
「かわい~操!今日は一緒に帰ろうねぇ~!」
スルスリ操の頬に紗理奈も自分のを擦り付けると、操は嬉しそうに笑った。