BL~中編・長編集2~
第4章 ~Ricordo~
「・・・ところで、お前、なんで記憶戻ったんだ?」
「ん? あぁ・・・・そうだ。 もう一回やり直すか。」
「?」
健一はそう言うと、俺の左手を取って甲にキスを落とし、薬指に指輪をはめてきた。
「これからなにがあるかわからないけど、なにがあってもお前のことは俺が守るから。 だから・・・ずっと俺の傍にいてくれるか?」
な・・・んか、改めて言われると恥ずかしいんだけど・・・・
「・・うん、いいよ。 俺・・・ずっと健一の傍にいる。 健一を支えられるような人間になるよ。」
「実咲・・・」
「ん・・」
プロボーズに答えた俺に、優しいキスをくれた健一。
「愛してるよ、実咲。」
って、ちょっと待てよ。
「おい。 結局、なんで記憶戻ったんだよ。」
俺の質問に答えてねぇじゃんか。
「あぁ・・・この指輪。 お前が落とした指輪を見たら、だんだん思い出していった。」
へ、へぇ~・・・・なんだそれ。 俺の顔見ても何も思い出さなかったくせに。
「ま、愛の力ってやつだな。」
まぁ、でも・・・・・
「バーカ。」
愛の力って偉大だろ?
~END~