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BL~中編・長編集2~

第6章 ~大切な場所~

あと残っているのは・・・主犯と思われる使用人だけですね。

「シロ・・・鏡夜を病院に連れて行ってくれ。」

「一人で平気?」

「あぁ。」

シバさんが頷いたのを確認したシロさんは、僕の体を優しく銜えてきました。

「鏡夜・・・死ぬなよ。」

それが、僕が意識を失う前、最後に聞いた言葉です。

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『・・夜・・・』

・・・?

『・・・・夜・・・・・・メ・・』

「おと・・さん? お母さん・・?」

ぼんやりとしていて、姿ははっきりと見えないけど、それは間違いなく自分の両親。

『・・夜・・・あなたはまだこっちに来ちゃダメ。』

「・・・お父さん!! お母さん!!」

必死に二人の姿を追いかけても、全然追いつかない。

それどころか、距離は開いていくばかりで・・・

「行かないでっ!!」

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