BL~中編・長編集2~
第7章 ~恋はWANダフル~
ったく…なんで俺がこんな目に…
俺、長澤 弘樹(ながさわ ひろき)、27歳。
一ヶ月前に大手企業に入った新入社員だ。
今日は新入社員歓迎会ということで飲み会があった。
そのせいで、新入社員である俺は、酔い潰れた先輩達を送って行く羽目になったのだが…
ヤバい…終電まであと五分…
雨がしきりに降る中、傘を差しながら夜の道を駅に向かってひたすら走る。
「ワン!!」
「え!?」
突然犬の声が聞こえ、驚いて立ち止まる。
足元を見ると、段ボールに入った子犬がこちらを見上げていた。
雨に濡れて寒いのか、小刻みに震えている。
「大丈夫か?」
優しく抱き上げると、子犬は恐ろしいくらい冷たかった。
今は五月。 暖かくなってきたとはいえ、こんな夜中に雨の中に置いておいたら、子犬は凍え死んでしまうだろう。
俺はどうも捨てられている動物を放っておけない性格らしく、こんな風に動物を拾っては、動物病院に連れて行って保護してもらっている。
でも、こんな時間に開いてる病院なんてないよな…
「ん~…」
どうしたもんかな…置いて行く訳にもいかないし。
とりあえず、子犬を温めるためにコートの中に子犬を抱きかかえた。
傘を差しながらのこの体制はかなりキツイ…
もう終電には間に合わないし…
家まで歩いても一時間はかかるよな…それまで、子犬の体力がもつかどうか…
俺、長澤 弘樹(ながさわ ひろき)、27歳。
一ヶ月前に大手企業に入った新入社員だ。
今日は新入社員歓迎会ということで飲み会があった。
そのせいで、新入社員である俺は、酔い潰れた先輩達を送って行く羽目になったのだが…
ヤバい…終電まであと五分…
雨がしきりに降る中、傘を差しながら夜の道を駅に向かってひたすら走る。
「ワン!!」
「え!?」
突然犬の声が聞こえ、驚いて立ち止まる。
足元を見ると、段ボールに入った子犬がこちらを見上げていた。
雨に濡れて寒いのか、小刻みに震えている。
「大丈夫か?」
優しく抱き上げると、子犬は恐ろしいくらい冷たかった。
今は五月。 暖かくなってきたとはいえ、こんな夜中に雨の中に置いておいたら、子犬は凍え死んでしまうだろう。
俺はどうも捨てられている動物を放っておけない性格らしく、こんな風に動物を拾っては、動物病院に連れて行って保護してもらっている。
でも、こんな時間に開いてる病院なんてないよな…
「ん~…」
どうしたもんかな…置いて行く訳にもいかないし。
とりあえず、子犬を温めるためにコートの中に子犬を抱きかかえた。
傘を差しながらのこの体制はかなりキツイ…
もう終電には間に合わないし…
家まで歩いても一時間はかかるよな…それまで、子犬の体力がもつかどうか…