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BL~中編・長編集2~

第8章 ~番外編①~

「いや、なんか…前にもこんなことあったなって思って。」

翔もあの日のことを思いだしたのか、顔が少し赤くなった。

「たしかにね。」

そう言って、恥ずかしそうに顔を赤くしている翔に、とうとう俺の理性が切れてしまった。

「ぅわっ!!?」

翔をひょいと抱き上げ、寝室に向かう。

「ちょ、弘樹!? なんでお姫様抱っこ!?」

「ん? 一番最初の時と一緒にしてみようかな…と。」

そう言いながら寝室のドアを開けると、コロが尻尾を振りながらこちらに近づいてきた。

「コロ、今日は譲って? 明日、遊んでやるから。」

「………ワン!!」

コロは少し迷った後、「了解!!」とでも言うように、尻尾を振りながら吠えると、自分のゲージの方へ歩いて行った。

賢くていい犬だろ?

「ね…弘樹…」

「ん?」

ベッドに押し倒すと、翔が遠慮がちに口を開いた。


「どうせだったら、最初の始め方でしよ?」

「いいよ。」

最初の時のように、悪戯じみた笑顔で、翔に顔を近づける。

「なにするの?」

「うーん…お楽しみ。」

「ずるい!! ちょっとぐらい教えてよ~!!」

ムキになって怒る翔が可愛くて、唇にキスを落とした。

「いいことだよ。」

「いいこと…?」

最初の時と同じように、首を傾げた翔。

愛おしさから、俺は小さく微笑んだ。

「そう。 今夜は離さないから覚悟して。」

「え!? うわっ!?」

~END~


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