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BL~中編・長編集2~

第11章 ~恋の公式~

「!!」

会社に戻り、後輩と話をしていたら、後ろから聞き慣れた冷たい声が。

「なにをしている。 さっさと顔を出せと言っておいたはずだが。」

「・・・申し訳ありません。」

少しくらい、後輩と話をしたっていいだろ。

「・・・・・まあ、いい。 これを午後の会議までに仕上げておけ。」

「はい。」

午後の会議までにって・・・嘘だろ? あと二時間しかないんですけど・・・この量をそれまでにやるって、不可能に近いだろ。

「終わり次第、持ってくるように。」

「わかりました。」

言いたいことは山ほどあるが、会社ではこいつに文句なんて言えるわけがないしな。

「・・・」

仕方ない・・・か。

「相変わらず、仕事に関しては鬼畜だよな。 この量をやるって、俺と小鳥遊でも結構キツイよな。」

「鬼畜どころじゃないだろ。 この量、午後の会議までに終わらせられるか?」

目の前には、処理しなければならない書類の山。

「やるしかないだろ。 後輩の世話は、田中達に任せればいいし。」

「はぁ・・・」

あいつ、どんだけ俺と瑞城をこき使う気だよ。 おまけに、今夜うちに来るとか言ってるし・・・

「ま、とりあえず・・・やりますか。」

瑞城の言葉に嫌々頷き、書類の山に手を伸ばした。

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