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BL~中編・長編集2~

第12章 ~捨て犬拾いました~

「お疲れ様でしたー。」

あー…やっと終わった。 さっさと帰ろう。

「先輩!! これから飲みに行きません?」

声をかけてきたのは、同じ部署の後輩。

「あー…悪い。 今日はパス。」

「そうですか…じゃあ、また今度行きましょう!!」

悪いな、後輩。 俺はとっとと家に帰りたいんだ。

「おう。 じゃ、また明日な。」

「はい!! お疲れ様でした!!」

やっと帰れるぜ。 まったく、仕事長過ぎんだよ。
とか思いながら、定時で帰る俺。

「おー…さっむ。」

会社を出ると、冷たい冬の空気が肌に突き刺さった。
まだ十一月なのに…来月になったら、俺凍死するんじゃね?

帰宅ラッシュの電車に乗り込むと、もう押しくらまんじゅう状態。
最寄りの駅に着く頃には、さっき寒かったのが嘘かのように、うっすら汗をかいていた。

「あ゛―…汗かいたから、余計さみぃーな。」

なんてぶつぶつ文句言いながら、近所のコンビニに寄る。

「大根二つと、卵二つと…」

あまりにも寒かったので、二人分の弁当とおでんを買って帰ることに。

ん? なんで二人分なのかって?
別に俺、結婚もしてないし、彼女もいないよ。
まぁ…家に着けば、わかるさ。


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