BL~中編・長編集2~
第12章 ~捨て犬拾いました~
「ただいま~。」
………って、返事なしかよ。
「おーい。 返事くらいしろよな。」
「……ん…?」
部屋に入ると、布団がもぞもぞ動いているのが目に入った。
「寝てたのか?」
「………うん。」
布団から顔をだし、眠そうに目をこするあいつ。
「寒っ!! 暖房くらい点けとけよ。」
「………」
部屋の暖房は点いておらず、外と同じくらい寒かった。
だから、布団にくるまっていたのかもしれない。
「ほら、こっち来い。 飯買ってきたから。」
「…うん…」
テーブルに買ってきた弁当とおでんを置くと、のそのそと布団から這い出てきたあいつ。
「熱いから気をつけろよ。」
「ん……いただきます。」
あいつは遠慮がちに弁当のふたを開け、黙々と食べ始めた。
「体の具合はどうだ?」
「………うん。」
いや…「うん。」じゃ何もわかんねぇよ。 言葉少なすぎるだろ。
「良くなってきたのか?」