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BL~中編・長編集2~

第1章 ~天使がくれた奇跡~

そんな話をしている間に、駿がお風呂から出てきた。

「じゃ、飲むか。 今日はうまいワイン買ってきたんだ。」

こんな風に、いつも僕らは子供が寝た後に四人でお酒を飲むんだ。
まぁ、最近は僕は締め切りに追われていたから、三人で飲んでたみたいだけど。

「とりあえず、乾杯。」

「「乾杯。」」

赤ワインか。 僕は白ワインの方が好きなんだよな。

「ん。 おいしい。」

「だろ?」

でも、これはおいしいかも。

「今でも時々思い出すんだけどさ・・・まさか、駿が梓に告白するとは思わなかったよな。」

「ほんと、あの時はびっくりしたわ。」

僕の方がびっくりだったけどね。 まさか・・・駿の口から、僕と同じ想いの言葉を聞けるとは思っていなかった。

「梓が退院した途端、告白するんだもん。」

「ずっと我慢してたからな。」

そんなこと初めて聞いたな。

「そう。 十五年間・・・ずっと、梓のことが好きだった。」

「ええ!!?」

聞いてないよ!?

「私は身代りに使われてたわけね。」

「それは・・・・本当に悪いと思ってる。」

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