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闇の王と光の騎士

第5章 破滅のはじまり

~西の都~


澪は無理矢理革命軍の頭領に据えられてしまった。
確かに今の王国の行う政治はひどい。
それはまだ子供の澪にも感じられた。

しかし王国を転覆させ世の中を変えようなんて大それたことを考えるほど無謀ではなかった。
何とかしてこの革命軍から抜け出すことばかりを考えていた。


「この峠を越えたら西の都です、親分」

澪の率いる革命軍の一人が告げる。

「そう……わかった」

澪は顎を引き頷く峠の先を見詰めた。

西の都は今、革命軍が占拠している。

そこにいけばこのへっぽこ革命軍を引き取ってくれる革命の志士もいるだろうと考えていた。

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