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「俺にこんなものを喰わせるとはな……こんなもの、俺が作った方がよっぽどうまいわっ!!」

たちが悪いことに魔王は自分で料理をする。
その腕前が無駄に上手いため、配下たちは魔王の食事に気を使わねばならなかった。

「食事はもうよい。それより戦局はどうなっておる？」

魔王は傍らに座るケルベロスの頭を撫でながら報告を促す。

魔王のペットであるケルベロスは地獄の門番として名高い番犬である。

まさに世界最強のペットであった。

「はっ……報告します」

魔王の前に膝をつき報告をする男。
それはあのデビル＆ダークネスのヴォーカル、ゲレイロであった。

もちろん彼が魔族であることを知る人間はいない。
魔族であってもごく一部のものしか知らない事実だった。

魔王はデビダクのチケットを捌くことで収入としていた。
まあ、もちろん魔王は人間の通貨などには興味がなく、それは趣味の範囲であったが。