闇の王と光の騎士
第7章 地獄の門、開く
~第二ターン 朽ちた古城~
生きるか死ぬかという瀬戸際で行き先など考える暇もなかった月夜野は出鱈目にテレポートをしていた。
辿り着いた場所は見たこともない山の中。
それでもなんとか死ぬことだけは免れた月夜野は気力だけで歩いた。
しかしそんな状態での移動では、少し歩いたら休み、また歩くというので精一杯だった。
そうやって辿り着いたのがこの古城だった。
かつての栄光を感じることが出来ないほど、荒廃した廃墟と化していた。
傷ついた身体を引きずるようにその門を潜ったその時----
「あっ……!!」
人影が見え、月夜野は心から安堵した。
これで助かる、と。
「助けてください!!」
その人影はよく見ると随分と小さい。
月夜野の声に振り返ったその影はゆっくりと近付いてくる。
「わぁ!! やっと会えたっ!! あなたをずっと探していたのよ!!」
「わた、しを……?」
年端のいかない少女はにっこりと微笑んで月夜野の前にやって来る。
「私の名前はミーカ。あなたを殺すために旅をして来たのよ」
嬉しそうに微笑むその表情に月夜野は恐怖で凍りついた。
生きるか死ぬかという瀬戸際で行き先など考える暇もなかった月夜野は出鱈目にテレポートをしていた。
辿り着いた場所は見たこともない山の中。
それでもなんとか死ぬことだけは免れた月夜野は気力だけで歩いた。
しかしそんな状態での移動では、少し歩いたら休み、また歩くというので精一杯だった。
そうやって辿り着いたのがこの古城だった。
かつての栄光を感じることが出来ないほど、荒廃した廃墟と化していた。
傷ついた身体を引きずるようにその門を潜ったその時----
「あっ……!!」
人影が見え、月夜野は心から安堵した。
これで助かる、と。
「助けてください!!」
その人影はよく見ると随分と小さい。
月夜野の声に振り返ったその影はゆっくりと近付いてくる。
「わぁ!! やっと会えたっ!! あなたをずっと探していたのよ!!」
「わた、しを……?」
年端のいかない少女はにっこりと微笑んで月夜野の前にやって来る。
「私の名前はミーカ。あなたを殺すために旅をして来たのよ」
嬉しそうに微笑むその表情に月夜野は恐怖で凍りついた。