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闇の王と光の騎士

第7章 地獄の門、開く

「ひ、人違いじゃ……」

自分が殺したレジスタンスの頭領マギトの顔すら覚えていない月夜野は、その配下であったミーカの顔まで覚えているはずがなかった。

「あなたの二秒で忘れてしまいそうな特徴のないその顔を必死で覚えていたの。間違うわけがないわ」

ミーカはゆっくりと剣を抜く。

「あらあら……クソガキちゃんじゃない? こんなところで逢えるとはね」
「ッッ!?」

突如、気配もなく背後を取られたミーカは慌てて前転エスケープをし、振り返った。

「お取り込み中悪いわね。けど私はあなたを探していたのよ……もちろん殺すためにね」

そこには残忍な笑みを浮かべる堕天使ゆずの姿があった。

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