テキストサイズ

闇の王と光の騎士

第7章 地獄の門、開く

まるで自分の命など気に留めた様子すらないその姿。

それを見て櫻啼は我に変える。

霧里は魔術の構えをとっていた。

「させるかっ!!」

その矛先が自分に向けられていないことを瞬時に悟る。
櫻啼は慌てて対魔族用ガスの入ったタンクを貨車から奪い、空へ飛んだ。

一秒に満たない後、火炎が貨車に炸裂した。

ほんのわずかの差でなんとか櫻啼はガスを奪うことに成功した。

命と引き換えにでもガスを奪われることを阻止するという任務を遂行しようとした霧里に、さすがの櫻啼も薄ら寒い気分にさせられた。

地上からは霧里の追撃の火焔球が飛ばされていた。

櫻啼はタンクを抱え、闇の空へと消えていった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ