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闇の王と光の騎士

第9章 暴君王のスピーチ

~第一ターン すまいる城前広場~


王国最大の建築物であるすまいる城はその大きさだけでなく、バロック様式の美しさも目を惹いた。

神話に基づく彫刻を壁面に施し、その頂点にすまいる国王の像を据えていた。

城の前の広場にも神話の場面を再現した彫刻の噴水があり、観光名所となっている。

また歴史の深い喫茶店や王室御用達の宝飾店や高級ブランドも広場に面して軒を連ねていた。

ここだけを見ればすまいる王国の危機などはまるで見受けられない。
きらびやかで優雅に発展している国にさえ見えた。

「うはっ!! これは凄い城だな!! どれだけお宝が眠ってることやら!! 悪い政治してると儲かるんだなぁ」

城を見上げて不謹慎なことを堂々と言ってのけるのは、山賊だからというよりみぃみぃならではだ。

「はしゃぐな。潜伏してるってこと忘れるなよ」

部下にたしなめられてもみぃみぃは無視するようにはしゃぐ。

「ほら、あそこの店もすげぇ金持ってそうっ!! 絶対あくどい商売してるって!!」



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