闇の王と光の騎士
第9章 暴君王のスピーチ
二人はそれきり口を利かず、静かにすまいる国王の登場を待っていた。
それとは別に広場の隅のほうではもうひとつの因縁の物語が起きていた。
「あっ……」
「ッッ!!」
ばったりと出くわしてしまったのは因縁のライバルとなりつつある紫響とゆきめ。
「小娘……また会ったわね……」
「ははは……さようならっ!!」
素早く逃げようとするゆきめの襟首を紫響が掴む。
「まあ待ちなさい……今日はすまいる王のスピーチの日よ。今日は許してあげるから隣にいなさい」
「あっ、いえ……でも……」
モゴモゴと口ごもるゆきめだったが紫響に睨まれて「はい……」と頷いて従った。
すまいる王は、まだ現れない。
それとは別に広場の隅のほうではもうひとつの因縁の物語が起きていた。
「あっ……」
「ッッ!!」
ばったりと出くわしてしまったのは因縁のライバルとなりつつある紫響とゆきめ。
「小娘……また会ったわね……」
「ははは……さようならっ!!」
素早く逃げようとするゆきめの襟首を紫響が掴む。
「まあ待ちなさい……今日はすまいる王のスピーチの日よ。今日は許してあげるから隣にいなさい」
「あっ、いえ……でも……」
モゴモゴと口ごもるゆきめだったが紫響に睨まれて「はい……」と頷いて従った。
すまいる王は、まだ現れない。
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