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闇の王と光の騎士

第9章 暴君王のスピーチ

「悪いけど決めさせてもらうっ!!」

倒れている相手に澪は絞め技で追撃をかけようとする。

「斬ッ!!」

澪が近付くのに合わせて月影は隠し持っていた短刀を振り抜く。

「きゃっ!?」

間一髪のところで澪はそれを避ける。

攻撃は失敗に終わったが、体勢をたて直すのには充分だった。

退いた澪に向かい月影は術を放つ。

「月下ッ!!」

月影のオリジナル魔術『月下』。

「うわっ!? な、なにっ!?」

澪の体が宙を舞い、地面から木の葉や石が澪目掛けて飛んだ。
それは激しい勢いで、木の葉はまるでナイフのような切れ味で襲いかかっていた。

「ちょっ!? 洒落んなんないって!?」

必死にもがき、それらをかわすが全てをかわすのは不可能だった。

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