テキストサイズ

闇の王と光の騎士

第11章 戦慄の国内浄化作戦

「確かにすまいるみたいな屑は殺した方がいい。しかし人間の中には……いや、人間のほとんどは悪い奴じゃねぇ」

「めでたい奴だな……お前は、本当に……すまいるを殺したところで次の奴が出てくるだけだ。それは繰り返される!! そんなこともわからんのかッ!!」

「……俺も、そう思ってたよ……けどな……見つけたんだよ、信頼できる奴を……」

「一時の感情に流される。お前らしい話だ」

櫻啼は取り合うそぶりも見せずに吐き捨てる。

「人間と殺しあってなんになる? それに俺たち魔族はその力を過信して封印されたんだろ!? 殺しあいの時代はもうやめにしよう!!」

TOMはそれでも粘る。
櫻啼が納得すれば多くの魔族が従う。

これは彼一人を説得するものではなかった。
魔族の総意を取り付ける足掛かりだった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ