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闇の王と光の騎士

第5章 破滅のはじまり

~霧の孤島~

一年中深い霧で覆われている孤島は東の都から程近くの海岸に浮かぶ小さな島だ。

取るに足らない無人島だが、人々にはよく知れ渡っている島である。

かつて魔王を封印した伝説の光の騎士はこの地で修行を積んだという言い伝えがあるからだ。

この島独特の半透明な砂で埋め尽くされた砂浜を霧里朱蘭は歩いていた。

濃霧のため視界は効かない。

すまいる王より歯向かうものの首を獲るように命じられた霧里が最初に訪れたのはこの島であった。

暗殺者の勘でいにしえより伝説の残るこの島に誰か来ていると予測していた。

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