禁断の恋は病院の中で
第4章 *恐怖心*
-鈴side-
くそくそくそくそ…っ!
なんで彼奴『やだ』の一言も言わねぇんだ!
むしろ楽しみとか言いやがって!
したんだよな俺らヤったよな!?
ってことは少なくとも嫌いって感情はないわけで!
くそ………っ
少しくらい躊躇えよあほ!
くそ…っ
俺だけが和人を好きみたいで
いやそうなんだけど
イライラする…っ
イライラオーラを撒き散らしながら
ズカズカ歩く
と、嶋戸咲良にあった
「あ、美琴先生だ、こんにちはー」
「おう、和人か?」
「はい!今日もです!」
咲良は無邪気な笑顔を見せる
今日はなんだか色っぽいな
胸元が大きく開いてる…
「先生ー?どこ見てるんですかえっちー」
「な、見てねぇよあほ、早く行かねぇと寂しがんぞ、はよいけ」
「ふふ、はぁーい」
咲良は楽しそうに歩き出す
心做しかスカートも短く見えた
和人の好きなお菓子持ってる、流石、だな…
「咲良……さん、」
「?」
咲良、そう呼ぶのも違和感で
けど嶋戸も嶋戸さんもおかしくて
咲良
そういった手前戻れなくて
小さく、さん、とつけた
咲良はキョトンとしている
「明明後日から、和人1週間仮退院だから、面倒みてやってな?」
「え、あ、はい!」
「じゃな」
咲良にそれだけ告げると俺は踵を返した