禁断の恋は病院の中で
第4章 *恐怖心*
-和人side-
「仮退院…?」
「ああ、最近和人調子良さそうだし」
「…ま、ぁ…うん……」
「なんだ、嫌なのか?」
頭でぐるぐる回る仮退院の言葉
なんでこんな時に仮退院なんて…
少し鈴に近づけた気がしてた
少しだけど
体を重ねて
最近はまた普通に会話して
前以上に微笑むようになってた
やっぱりあの夜のことが原因なんだろう
きっと離れたいんだろうな
仕方ない
「ん、わかった、1週間くらいだよね?荷物早速まとめなきゃ、楽しみ!」
「…そうか、良かった、明明後日には仮退院だから荷物まとめておけよ」
「うん、大丈夫…」
「じゃあ…」
それだけ告げると鈴は出ていった
楽しみなんてこれっぽっちも思っていない
どうせこのままの身体じゃ大学卒業なんて無理だし
もうほぼ行く気がない
仮退院、何しよう…