溺れる電車
第1章 通学
「ねえ!なんで私の名前知ってるの?」
そう言った、そいつは表情を変えなかった、
ただ、一点を見つめていた。
プシューーー
「おい、後ろ」
私が振り返ると、ドア開いていた。
駅を見ると、降りなければいけない駅だった。
私は、そいつの顔を睨みつけた。
「お前、ここで降りるのか?」
そう聞かれたから、無視して、急いで電車から降りた。
人ごみをかき分け先輩も降りてきた。
「おい、お前・・・!!」
そいつが何か言おうとしてたけど、
無視して、歩いて行った。
あんな奴、一生会うか。
でも、感じてしまうなんて情けないと自分でも思った。
なんで?なんで?
あんな奴に・・・。
だからこそ、もう、忘れる。