溺れる電車
第2章 狂う私。
亜美ちゃん、バックは?」
そう言われて、気がつた。
バックを持っていないことに。
そっか、さっき感じている…ときに…。
「やばい!置いてきちゃった!」
「えええっ!」
あの変態野郎が持っているのかも。
だからさっき――――
何か言いたそうに…。
あああああ!!!
もう!
どうしよう!
でもあいつが持っていない可能性もあるかも・・・。
って思ったけど、案の定、落し物お預かりセンターに電話をしたけど、やっぱりないって。
どうしよう。
あのカバンには財布はもちろん教科書、携帯・・・それに・・・。