テキストサイズ

溺れる電車

第2章 狂う私。

実際、今日だけは会いたくなかった。


会いたくなかった。


本当に。


だって、痴漢された変態野郎に自分から会いに行くんだから。


そんなとこ彼氏の亮くんには見られたくなかった。


亮くんを見て会いたくないなんて思ったのは初めてだ。


どうしよう。



「どうしたの!亮くん!」

「昨日、ばあちゃんち行っててさ、亜美がこの電車に乗ること知ってたから~時間合わせてきたんだ!」


実際、今日に限って。


って思った。


「そうなんだ、うれしいー」


と乾いた「うれしい」を言った



本当に、なんで今日なの??

ストーリーメニュー

TOPTOPへ