溺れる電車
第3章 許されないバツ
2、3駅過ぎた。
でも、2人は降りなかった。
4駅についたとこだった。
そこは、私も降りたことのない駅で、
ビルとかもかなり立ち並んでいたが、
高校生とかは遊ぶとこなんてなくて
降りたことはなかった。
「ここで降りよう―――…」
初めて、優人は口を開いた。
涙は止まったけれど、涙の後が乾かない。
私は小さくうなずいた。
降りても、何も話さず、
少し悲しそうな顔をしていた。
優人も、やっぱり、反省してるのかな?
「ね、どこいくの?」
「ラブホ」
「え?」
「話するだけだから、
ココ、カフェとか少ないから」
なるほどと思った。
たしかに、カフェとかは少なくて、
高校生とスーツをきた社会人なんて
おかしいから人目も気になるし
ってことを考えたのか。
そう思った。
私は、黙って彼を追いかけた。