愛する人
第2章 始まり
私は疑問に思ったことをそのままぶつけてみた。
「癒しですよ。
鳥は頭が良くてね。あいにくこの病院にはこの鳥しかいなくてね。
今、貴女に必要なことは一刻も早く立ち直って、冷静になって頂くこと。
なので癒しが必要なんですよ。」
「冷静になるって、私は冷静ですし、普通です。癒されるのは嬉しいけれど、何もここまで……」
「確かにこれは特別ですよ。
冷静に見えて、貴女はまだ落ち着いて無いんですよ。
医師が言っているんですから、少しは信用して頂きたい。」
信用……
確かに私は信用してない。
気遣いをしてくれているのに、こんな対応していることに申し訳なく思い、
「分かりました。
こんな気遣いして頂き、ありがとうございます。」
一先ず受け入れることにした。