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♡*:。.rena's world story.。:*♡

第14章 ★叶わない願い

「…………っ」




………ダメ。


熱い想いがこみ上げてきて、胸が切なくなる。


愛してる人に、自分の想いを分かってると言ってもらえるって、この上なく嬉しい。


私……何回でもヒメに恋してしまうな……




「……ヒメ。
どうして急にその質問をしたの?」

「いや、いい。 忘れて」




ヒメが話を終わらせて、再び下へと降りようとしたけど


私は逆に気になってしまい、頭を起こす。




「……何か、欲しかった物があるの?」




リモコンで間接照明だけにされたから、その表情がよく見えないけど


少ししてから、ヒメは静かに口を開いた。




「俺は、もう手に入れたから」

「………え?」




私の髪を優しく撫でながら、ヒメの綺麗な瞳が揺れる。




「………だけど

届かない手が彷徨ったままの……どうしようもできない苦しみはよく分かる」



「…………?」



「大切な宝物が輝くのは、自分の手の中ではないと分かっていても


……その想いに


ただ精一杯、しがみつくしかないんだ」


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