♡*:。.rena's world story.。:*♡
第14章 ★叶わない願い
………………………………………………
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「う~~ん、食べた食べた♪
お腹いっぱい♡」
太陽が高く昇ったお昼すぎ。
売店で買ったベーグルを2個平らげて、奈々さんは空に手を挙げて大きく伸びをした。
「今年は遅咲きだから桜もまだまだキレイだし、風が気持ちいいねぇ。
やっぱり春っていいよね……って、美和ちゃん?」
「……え? あ、はい!」
名前を呼ばれて、ハッと我に返る。
会社の屋上に並べられたテーブルの先で、奈々さんが不思議そうに私を見つめていた。
「大丈夫~?
お弁当食べる手が止まってたよ」
「すみません、ぼーっとしちゃって」
「いや、いいのよ。
こんな陽気な気候じゃ眠くもなるよね~」
奈々さんはふっと笑いながら、食後のコーヒーを口に含んだ。
「……………」
4月の2週目に入って、冬の寒さは完全に終わったように感じる。
今日は一段と暖かくて、屋上全体に爽やかな風が吹き抜けているけど
そんな穏やかな空気の中でも……
2週間前のヒメの言葉が引っ掛かっていて、心に何かが残ったままだった。
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「う~~ん、食べた食べた♪
お腹いっぱい♡」
太陽が高く昇ったお昼すぎ。
売店で買ったベーグルを2個平らげて、奈々さんは空に手を挙げて大きく伸びをした。
「今年は遅咲きだから桜もまだまだキレイだし、風が気持ちいいねぇ。
やっぱり春っていいよね……って、美和ちゃん?」
「……え? あ、はい!」
名前を呼ばれて、ハッと我に返る。
会社の屋上に並べられたテーブルの先で、奈々さんが不思議そうに私を見つめていた。
「大丈夫~?
お弁当食べる手が止まってたよ」
「すみません、ぼーっとしちゃって」
「いや、いいのよ。
こんな陽気な気候じゃ眠くもなるよね~」
奈々さんはふっと笑いながら、食後のコーヒーを口に含んだ。
「……………」
4月の2週目に入って、冬の寒さは完全に終わったように感じる。
今日は一段と暖かくて、屋上全体に爽やかな風が吹き抜けているけど
そんな穏やかな空気の中でも……
2週間前のヒメの言葉が引っ掛かっていて、心に何かが残ったままだった。