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♡*:。.rena's world story.。:*♡

第14章 ★叶わない願い

“ どんなに願っても、絶対に手に入らないものがあるとしたら
……お前だったら、どうする? ”




自分の素の部分を出さないヒメが、あんな風に真面目に質問するのは珍しい。


なんとなく……あの日から、ヒメの元気が無いように感じる。


ぶっきらぼうな口調は相変わらずだし、週末は大事に私を抱いてくれるけど


ふとした瞬間、とても切ない瞳をして、何か考え込んでいる時があった。



“ どうしようもできない苦しみ ”

“ ただ精一杯、しがみつくしかない想い ”



………それって………?




「あら♡
美和ちゃん、ダーリンが来たわよ♪」

「…………!」




奈々さんがニヤニヤして私の後ろを指さす。


お弁当箱をランチバッグにしまいながら振り返ると


カフェのコーヒーを持ち、もう片方の手で携帯をいじったヒメが


MDチームの何人かと一緒に、エレベーターから出てきたところだった。


屋上にいる女の子達が目を輝かせ、一斉に彼に注目する。




「ふふふ♡

相変わらず、女の視線独り占めね~!

美和ちゃんと付き合ってから、ますますカッコ良くなっていくのは気のせいかしら?」


「……また、そんな……」


「当たってると思うけどな♡

他の女に盗られる前に、先に確保しちゃいましょ」


「え?」


「ヒメくーん!!」

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