♡*:。.rena's world story.。:*♡
第3章 ♥忠告
「……えっ?」
急に聞かれたので、思わず聞き返す。
「指輪?」
「結婚指輪、はめてる?」
「……? う、うん……」
「見せて」
な、なに………?
突然の質問に戸惑ったけど、立花の顔がなぜか真剣だから
私は言われるがまま左手を上げて、彼の前に差し出した。
「……指輪がどうかしたの?」
「外すなよ、絶対」
「は? 外……しませんけど」
「その指輪、俺と香のと同じブランドだけど。
お前達の方は、ケタがひとつ違うんだからな」
立花は表情を変えず、しれっとして話す。
………えっと、つまり
高いから無くすなって意味の、解釈でいいのかしら?
「……よく分からないけど、忠告ありがとう」
「あともうひとつ」
信号が青になり、歩き出そうとした私に向かって
立花は私を真っ直ぐ見つめて、続けた。
「………触らせるなよ、絶対」