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♡*:。.rena's world story.。:*♡

第15章 ★5分の差

「……………」


「以上だ。

ほら、今日はもう終わりにしろ。
解放された祝いに、俺が1杯奢ってやる」




周りがざわざわと騒ぐ中、立ち上がった上司に向かって


俺は静かに口を開いた。




「………その女性。

大元の派遣会社には……」


「心配するな。

自ら辞退したという理由で、表向きは契約未更新って形で言ってあるから。

……お前の希望通りだよ」




その言葉を聞いて、ほっと胸を撫で下ろす。


他の社員にまで迷惑が掛かっていた以上、当然な結果なのかもしれないけど


その女性にとって、僅かでも次の道に繋がる対処だったことに、俺は心から安堵した。




「……ったく。

自分に付きまとってたストーカー女の行く末なんて

普通気遣う奴いねーぞ?」




俺の表情を見て、やれやれと深い溜息をつくと

上司はそのまま笑顔で手を振った。




「まぁ、いいさ。

今夜は俺じゃなく、恋人の所へ行ってやれよ。

お前がメロメロの彼女に、存分に癒してもらえ」

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