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♡*:。.rena's world story.。:*♡

第15章 ★5分の差

上司が去った後


話題と真相を欲した同僚達の、疼く様子が目に入っていたけど


俺は携帯をスーツのポケットに入れて、1人でフロアを後にした。



こんな時、喫煙所にでも行けば一息つけるんだろうけど


ヒメと一緒で昔から吸わない俺は、自販機のある窓際の休憩スペースへと足を運ぶ。



ガラス張りの高層階から、外に目をやると


系列のビル群を始めとした眩い輝きが、いつものように眼下に広がっていた。



「………!」



自販機のボタンを押しながら携帯に目をやると、不在着信の文字。


禁煙繋がりとしてその名を出したばかりのヒメから、5分前に電話がかかってきていた。


……5分前という時間に加え


スクロールすると、その着信は5分刻みで連なっている。




「………ストーカーかよ」




瑠璃に電話をしようと思って、こうして仕事の合間に出てきたけど


迷惑な電話攻撃をしてきた、こっちの泣き虫の方が先か……


溜息を付きながら、コールボタンを押そうとした時。




『Where are you now?』




今この瞬間に届いた新着メールが、画面にパッと表示された。

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