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「由宇ちゃん、隼人を見つけてくれてありがとう」


「…………っ」


「君があの雨の日、隼人の前に現れた日から

こうなることを、望んでいたんだよ。

……隼人を信じてくれて、心から感謝してる」


「……シゲさん……」




シゲさんは私を見て微笑んだ後に


立花と香ちゃんの方へ体を向ける。




「……２人も、笑顔を沢山くれてありがとう。

２人がお店に来てくれると、ぱっと花が咲いたように明るくなる。

この歳になって、こんなに楽しい時が過ごせるとは思ってもみなかった。

君たちのお陰だ」


「…………っ」




香ちゃんが立花の胸に顔を伏せた。


涙が止まらなくて、立花の顔もぐちゃぐちゃだ。




「……由宇ちゃんのご両親、そして弟くん」




最後に、シゲさんは３人の近くに寄ると


震える声で続けた。




「……私がずっと望んでいた願いを


由宇ちゃんとあなた方が、叶えてくれました。


由宇ちゃんを、隼人に与えてくれて


………そして………


隼人と私の家族になってくれて


心から嬉しく思います。


……本当に、幸せです。


心から、ありがとう………」