♡*:。.rena's world story.。:*♡
第34章 ☆*♪ X’mas short short *2*
………お店を飛び出して
待ち合わせ場所の時計台まで、私は全速力で走りだした。
「…………っ」
ちょうど1年前の昨日は、一条さんの束縛から解放されて
私からヒメを誘って、高架下の居酒屋で飲んだ日だ。
同じく、待ち合わせをしたのは時計台の下で
だけど、ヒメはその日遅刻をして………
“ 急いでいらしたのは分かってたのですが
私、包装しながら色々話しかけちゃって…… ”
「……はぁ、はぁ……っ」
時計台の下に着いた時、丁度8時を告げる鐘の音が鳴った。
多くの人が待っていて、ぐるっと一周まわってみたけど、ヒメの姿は見えない。
「…………!」
………ふと、目線を上げると
空港発着のバス乗り場がある、その手前の広場に
去年と同じ、大きなクリスマスツリーが輝いていた。