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♡*:。.rena's world story.。:*♡

第34章 ☆*♪ X’mas short short *2*

………涙が止まらない目を、ゴシゴシと擦って


ありったけの力を振り絞って、広場を目掛けて走り出すと


多くの見物者が取り囲む場所から、少し離れた後方で


クリスマスツリーを眺める、その姿が見えてきた。



「…………っ」



電飾の光で、金色に輝くふわふわの茶髪。


ネイビーのPコートのポケットに、両手を入れて


白い息を浮かべるヒメは、1番上で輝く星を見つめている。




……その瞳が、余りにも切なくて


それでいて、すごく綺麗で




「……ヒメ……!!」




私の大きな呼び声で、ヒメが振り返る………その前に




「……美……  

………!」



突進する勢いで、思いっきりその背中に抱きついた。


………ヒメの体が、潰れちゃんじゃないかってくらい


強く強く、しがみついた。

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