♡*:。.rena's world story.。:*♡
第7章 ☆甘い誘惑
「ちょ、ちょっと待っ………!」
私と同じくらいの背丈。
同じ目線のその青い瞳が、10cmくらいの距離まで縮まる。
「わ、私、あなたの事……」
「波留です」
「……っ
波留くんの事、よく知らないし……」
ってそうじゃないでしょ!
だけど、さっきの言葉が衝撃すぎて、頭がパニックになる。
ひ、一目惚れって……言った!?
「名前は、波留。
職業はパティシエ。
年齢は23で、オーナーに連れられてこの街に来ました。
父がフランス人なので、僕は世間でいうハーフです」
彼はそう言いながら、指輪がはめられた私の左手を握る。
そして
動けない私に、低い声で囁いた。
「……充分でしょ?
貴方を好きになった理由に
これ以上の自己紹介が必要ですか?」