妹萌えフラグ3
第13章 兄妹の真実
「さて、本題に入ろうか。」
守兄ちゃんが一口ソーダを飲み終えてから、話しは始まった。
「このコトを詳しく俺が知ったのは、高校3年生のときだ。実家の物置を整理しているときに、これを見つけた。」
守兄ちゃんは、懐から黄ばんだ封筒を取りだし、俺に手渡した。
「これ…」
「読んでみろよ…」
俺は、おもむろに封筒から出てきた2枚の手紙に目を通す。
《藍沢 正様へ
あなたのことを父親だとは、未だに思えません。
でも、私はどうしても結子を犯罪者の子供にはしたくありませんでした。
私生児というだけで、好奇の目に晒された、私たちの気持ちが、あなたには分からないでしょう。
結子が憎いわけではありません。愛してるが故に、あなたに結子を託します。
結子も孫の1人として、同等の愛を注いでやってください。
あなたには、祖父として、その義務があると、私は思っております。
佐伯 梓
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