無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

「リュウ、お前の父さんだよ…。」

「でも、父さんと母さんは義理の兄妹だろっ！？」

「どんな因果か、２人は出会った。そして、生まれた子供が、お前だよ。

よそから見れば、赤の他人である２人は、全てを知っているじいちゃんが死んだあと、籍を入れたんだ。

それが、リュウが５歳のときのこと。
」

俺の首筋に、一筋の汗が流れた。

こんなに背中はヒヤッとしてるのに、汗は頭からだらだらととめどなく流れる。


「幸い、“結子ちゃん”もといユイは、梓さんたちと一緒に死んだことになってる。だから、籍を外して、ユイを孤児に戻せば、お前らは赤の他人として…聞いてんのか？リュウ！」

なんて皮肉なコトだろうか。

オヤジとお袋は、他人かと思ったら義理の兄妹で…。

俺とユイは、兄妹かと思ったら濃いイトコで…。