妹萌えフラグ3
第10章 妹の感情
翌日、守兄ちゃんは何事もなかったかのように、下宿先に帰っていった。
「本当は、お前と俺は同じ線の上にいるんだけどな…」
という、意味深な言葉を俺に残した後、
「こうなったからには、お前らのこと全力で応援すっからな!」
とテンション高めに意気込んでいた。
「言っとくが、血の繋がりとかなんちゃらで壊れるなよ!」
と言って、かっこよく去った。
「なんか、台風みたいだった…」
ユイが、守兄ちゃんの背中を見て、涙目でそう呟く。
「なら、もう台風一過だな」
俺が笑いかけると、ユイも同じように笑い返した。
なぜか、胸の中は幸せな気持ちでいっぱいで…。
とりあえず、俺は現状維持することに決めた。