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　おきみが麻疹だと判明した今、まだ感染したことのない智助を側に置いていくのは危険極まりないのだ。
　幾ら栄佐が説明しても、小さな智助は頑として首を縦に振らなかったという。おきみの側を離れたくないと言い募る智助を無理に引き離すこともできず、結局、栄佐は打つ手がなく帰った。
　栄佐は口にしないが、想いは小紅と同じはずだ。このままでは、智助は十中八九、麻疹に感染するだろう。或いは、既にかかっているのかもしれない。