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一度だけ抱いて~花は蝶に誘われてひらく~

第2章 【残り菊~小紅と碧天~】 恋一夜

 太吉は金平糖を嬉しげに懐にしまうと、もう一度、お辞儀をして跳ねるように駆けていく。利発で大人びているようでも、その後ろ姿は紛れもなく幼い子どもだった。

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