一度だけ抱いて~花は蝶に誘われてひらく~
第2章 【残り菊~小紅と碧天~】 恋一夜
もちろん、おきわを嫁に迎えて欲しいという話だ。実子のない難波屋の主人は妹の子を実の娘のように可愛がっていた。もし姪が嫁いできて養子に迎えた武平と一緒になれば、自分の血の繋がった者に後を託せるという欲が出てきたのもあるだろう。
武平は流石に即断はしなかったが、数日後には受け容れたという。もちろん、連れ子も一緒に迎えられた。その時、武平は十七歳、おきわは二十四歳になっていた。武平は十七歳で七つも年上のしかも子持ち女を妻に迎えた。
武平は流石に即断はしなかったが、数日後には受け容れたという。もちろん、連れ子も一緒に迎えられた。その時、武平は十七歳、おきわは二十四歳になっていた。武平は十七歳で七つも年上のしかも子持ち女を妻に迎えた。