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一度だけ抱いて~花は蝶に誘われてひらく~

第2章 【残り菊~小紅と碧天~】 恋一夜

 だが、当の倅の方はどうなのか? 数日前、武平が物置で心臓の軽い発作を起こしたときも準平は平然としていて、別段心配そうな様子も見せなかった。
「叔父さまはどうして、そんなに優しいの?」
「小紅ちゃん―」

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