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　いや、小紅なら、たとえ他の男のものになったって、すぐに奪い返すだろうが。結局、栄佐は小紅でなくては駄目なのだ。抱きたいと思うのも欲しいと思うのも小紅一人。
「小紅だよ、小紅」
　至って簡潔に説明すると、おしかはまた大きな声を上げた。
「あれま、小紅ちゃんと栄さんがそんな仲だったなんて、あたしは全然知らなかったよう！　こいつはうちの宿六が言ってたことが正しかったのかねぇ」