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―私はお酒は苦手なのよ。
　などと、しおらしいことを言っていたが、本当の理由はこれだったのだ。
「まったく、とんだ女だよ。俺も色んな女を見てきたが、ここまで悪酔いするのは初めてだな」
　栄佐は溜息とともに零さずにはいられない。と、独り言を耳聡く聞きつけたらしい小紅がすかざす割り込んだ。