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　仕立物は夜でもできる仕事だ。おうめが茶店を任せても良いと言ってくれるなら、小紅としてはやってみたいという気持ちがある。だが、肝心の栄佐がどう言うかは判らない。数日間店番を引き受けただけで、栄佐の機嫌はすごぶるよろしくない。これで、おうめのに跡を継いで茶店をやるなんぞ言おうものなら、本気で怒り出すかもしれない。
　小紅としては、おうめの話は魅力があるけれど、栄佐と喧嘩してまで引き受けることはできないという気持ちだ。